SPECIAL GUESTS
第1回 ジュエリー・アーティスト:中西和歌子さん
暑い暑いってもー聞き飽きたって感じですが、みなさん生きてますかぁー? 風来堂Special Guest、栄えある第1回目のお客様は、ジュエリー・アーティスト、中西和歌子さんです。‥‥って、和歌ちゃんとは学生の頃からのお友だち。気楽にいってみよー!(2001年8月)

中西:いやぁ、ゆかりさん、お久しぶりですね。ちょっと見ない間に金髪になってしまったんですね! というわけで、今回はお招きありがとうございます。よろしくお願いします。

ティアラ

いなだ:やっほ。和歌ちゃんはあんまし変わんないねー。えー、ではさっそくですね、中西さんの作品のコンセプトを一言で言うと?
中西:はー。自分の中では「こーゆー感じ」というものがあるのですが、言葉にすると、とっても難しいというか、表現力に欠けるもので‥‥。最近は「永遠でありながら、生命力のあるジュエリー」と申し上げてます。ところで、ゆかりさんのコンセプト、聞いたことなかったけど、聞いてもいいですか?

いなだ:げ。こっちに振るかぁ。そうねー‥‥‥(しばし沈黙)。「風来堂」の名前の通り、どこからともなくやって来て、どこへともなく去って行く‥‥。永遠の物なんて何もないってことかなぁ。中西さんとは正反対みたいね。ははは。

中西:ほー、なるほど。私もちょっと表現方法変えてみようかな。

リング

いなだ:中西さんのアクセサリーと他のアクセサリーとの違いはどこにあると思いますか?

中西:「他のアクセサリー」とはものすごいくくりですね。困ったなー。でも、あえて申し上げるなら、ボリューム感とつけ心地でしょうか。

いなだ:アクセサリーを制作する時に、一番気を使うのはどんなこと?

中西:さっきの続きになりますが、きっちり仕事しないと表せない線とボリューム感があるんですよ。ボディラインとの一体感というか、デザイン、形成、仕上げというすべての段階を一人でこなすことによってクリアできることですね。

いなだ:なるほどねー。どんな仕事も大変だぁね。では、グラフィックデザイン科卒の中西さんが、なぜアクセサリーを作ろうと思ったのですか?

チョーカー ピンブローチ ピアス

中西:もともと好きだったので、美大卒業後アクセサリー企画製作会社に就職して、デザイン企画を担当していたんですよ。でも、トレンドの流れの中で大量に作られては消えて行く商品を目の当たりにするたび、とても空しい気持ちになって‥‥。「本来ジュエリーとは永遠のものではなかったか」という思いがあったんですね。

いなだ:そうだねぇ、大量生産って空しいよね。たとえばグラスだって、手作りのグラスで飲むほうがビールうまいもんね。変な言い方だけど、「物が生きてる」って感じがするよね。ところで、アクセサリーを作る時、一番困るのはどんなことですか?

中西:あまりないなー。作る時はいい気分だし。値段を決める時が一番悩むかなー。

ピアス

いなだ:あーわかるわかる。デザインの仕事でも、「いくらでやってもらえますか?」って聞かれると困っちゃうんだよねー。「これだけしかだせないけど、やってくれますか?」って言われるほうが気が楽だ。では、どんな時が一番嬉しいですか?

中西:作っている時と、買っていただいた時。正直、プランタン銀座などの販売で、一見のお客様がお買い上げ下さった時など、ほーんと嬉しいです。

いなだ:私ってほとんどアクセサリーをつけない人間なんだけど、中西さんは普段、自分の作品を身につけていますか?

中西:仕事中(家での作業中)はしませんが、出かける時は必ずしますね。やっぱり好きなんだなー。

いなだ:今、はまっていることは?

中西:へへ。お恥ずかしいのですが、ピアノです。私、仕事以外ほとんど趣味なくって、仕事がひまな時でも仕事しちゃうようなヤツなんですけど、小学生の時以来、やってなかったピアノをなんだかどーしてもやりたくなって、電子ピアノを買っちゃったんですねー。今のところ簡単なクラシックですけど、何かいい曲紹介して下さい。

いなだ:それならやっぱ「猫ふんじゃった」でしょう! では、将来やってみたいことは?

中西:いろいろありますけどね。だいたいいつもひとりで活動しているので、大勢で、または、数人で何かやりたいな。ジュエリーというと、どうしてもファッションの方に流れてしまうんだけど、それだけではなく、いろんな分野の人とのコラボレーションとか展覧会、ショーなどできれば楽しいかなぁと。ゆかりさんなんかはどーですか?

ピアス

いなだ:げ。また私ですかい? そうさねー、経験のために、一度金持ちになってみたいね!(笑)‥‥っていうか、それももちろん、できればやってみたいけど、う~ん、何だろう? やりたいことがいっぱいあり過ぎてねー。要するにいきあたりばったりなのよねー。ははは。(何が “ははは”なんだぁ?)最後に、中西さんにとってアクセサリーって何ですか?

中西:やばい質問ですねー! いつも避けて通っていたことを、思いっきりストレートにおっしゃいますねー。さすがゆかりさん、スキを与えませんね! 答える前に、「あなたにとって写真とは?」という質問をしたい気分ですが‥‥。う~ん‥‥。(しばし沈黙)何もないですねー。困った! ただ、なんとなくやめられないものでしょうか。そんなに体に悪くないけど、常用するとちょっと危ない。でもやっぱりやめられないよーーーーって感じです。こんなんでいいんでしょうか?

いなだ:いいっすよ。ありがとうございました。今度、ゆっくり飲みに行こうよ。

中西:ちょっとちょっと、あんたにとっての写真とは?

いなだ:え?‥‥、あの‥‥、言いにくいんだけど‥‥、う・ん・●。

中西和歌子PROFILE
愛知県名古屋市生まれ。
1987年 多摩美術大学デザイン科卒業。 アクセサリーデザイン会社デザイン企画室勤務後、原型制作、デザイン 企画等の仕事をしながら、オリジナルジュエリーの創作を始める。
1991年 アトリエ「BULAN」設立。
1994年 原宿「ギャラリー華音留」にて初個展
丸井新宿店ヤング館にて発表
1996年 六本木「麻布美術工芸館」にて3人展
2000年 大宮画廊「蔵」にて2人展 プランタン銀座1Fにて発表
2001年 大宮画廊 「蔵」にて個展
プランタン銀座1Fにて発表
2002年 銀座「煉瓦画廊」にて二人展
大宮「画廊 蔵」にて二人展
恵比寿三越「ギャラリーくらしの造形」にて二人展
2003年 プランタン銀座1Fにて発表
恵比寿三越「ギャラリーくらしの造形」にて二人展
白馬「森と人と」にて二人展
千葉「川村記念美術館」にて二人展
千葉三越にて二人展
銀座「煉瓦画廊」にて二人展
atelier Bulan atelier Bulan
中西さんの作品の紹介や展覧会のお知らせなど。オーダーもできます。
Copyright 2007 Yukari Inada, All Rights Reserved.